Ledgerのハードウェアウォレットを調べていると、「Nano Gen5」「Flex」「Stax」という3つのタッチスクリーン搭載モデルが出てくる。
初めてLedgerを購入する人からすると、「何が違うのか」「高いモデルの方が安全なのか」「結局、自分にはどれが合っているのか」が分かりにくいと思う。
私自身、初めてハードウェアウォレットを購入するときはかなり迷った。
最終的に私が選んだのはLedger Nano Gen5である。
現在もNano Gen5を使ってビットコインを自己保管している。
最初に断っておくと、私が実際に使ったことがあるのはNano Gen5だけで、Ledger FlexとLedger Staxは所有していない。
そのためこの記事では、
- Nano Gen5については実際に使った経験
- FlexとStaxについてはLedger公式が公開している現在の仕様
をもとに比較する。
初めてLedgerを1台購入するなら、Nano Gen5・Flex・Staxのどれを選べばいいのかを考えてみたい。
- 1 結論:私なら今でもNano Gen5を選ぶ
- 2 Nano Gen5・Flex・Staxの違いを簡単に比較
- 3 3機種で一番分かりやすく違うのは画面
- 4 Nano Gen5の画面を実際に使って感じたこと
- 5 最も高額なStaxが一番安全なのか?
- 6 iPhoneで使うなら3機種とも候補になる
- 7 Recovery Keyも3機種すべてに付属する
- 8 StaxだけQiワイヤレス充電に対応する
- 9 意外なのはStaxが一番軽いこと
- 10 デバイスの素材にも違いがある
- 11 Nano Gen5が向いていると思う人
- 12 Flexが向いていると思う人
- 13 Staxが向いていると思う人
- 14 Nano Gen5からFlexやStaxへ買い替えたくなる?
- 15 初めて買うなら、「価格差」より「どの部分にお金をかけるか」で決める
- 16 一番高いLedgerデバイスを買えば一番安心とは限らない
- 17 Nano Gen5・Flex・Stax、初心者の私の結論
結論:私なら今でもNano Gen5を選ぶ
最初に結論を書く。
私が現在、3機種の中から初めての1台を選ぶとしても、Ledger Nano Gen5を選ぶと思う。
理由は、Nano Gen5を実際に使っていて、ビットコインを自己保管するうえで大きな不満を感じていないからだ。
FlexやStaxには、Nano Gen5より優れている部分がある。
FlexはNano Gen5より高解像度のE Inkタッチスクリーンを搭載し、画面にはGorilla Glassが使われている。
Staxはさらに大きな3.7インチの曲面E Inkタッチスクリーンを搭載し、Qiワイヤレス充電にも対応している。
それでも、「ビットコインを自己保管するためにFlexやStaxでなければ困る」と私が感じたことは今のところない。
私の場合、
- Nano Gen5=機能と価格のバランスを重視する人
- Flex=画面や本体の質感をもう一段重視する人
- Stax=大画面やデザイン、ワイヤレス充電などプレミアムな使い勝手を重視する人
と考えると分かりやすいと思う。
Nano Gen5・Flex・Staxの違いを簡単に比較

まず、3機種の主な違いをまとめる。
| Nano Gen5 | Flex | Stax | |
|---|---|---|---|
| 画面 | 2.8インチ E Ink | 2.8インチ E Ink | 3.7インチ 曲面E Ink |
| 表示 | モノクロ | 16階調グレースケール | 16階調グレースケール |
| 解像度 | 300×400 | 480×600 | 400×670 |
| 画面素材 | 傷に強いガラス | Gorilla Glass | 軽量プラスチック |
| USB-C | ○ | ○ | ○ |
| Bluetooth | ○ | ○ | ○ |
| NFC | ○ | ○ | ○ |
| Qiワイヤレス充電 | × | × | ○ |
| Recovery Key | 付属 | 付属 | 付属 |
| Secure Element | CC EAL6+ | CC EAL6+ | CC EAL6+ |
| 重量 | 46g | 58g | 44.2g |
| サイズ | 79.4×53.3×8.6mm | 78.4×56.5×7.7mm | 85×54×6mm |
| 位置づけ | 手頃なタッチモデル | 中間モデル | プレミアムモデル |
Ledger公式では、Nano Gen5・Flex・StaxはいずれもSecure Element、Ledger OS、E Inkタッチスクリーンを採用する次世代モデルとして扱われている。
USB-C、Bluetooth、NFCにも3機種すべてが対応し、Ledger Recovery Keyも付属する。
つまり、基本的な機能にはかなり共通点が多い。
大きな違いは、デバイスの画面・素材・サイズ、ワイヤレス充電などである。
3機種で一番分かりやすく違うのは画面
Nano Gen5・Flex・Staxを比較したとき、一番分かりやすい違いは画面だと思う。
Nano Gen5

Nano Gen5は2.8インチのモノクロE Inkタッチスクリーンを搭載している。
解像度は300×400ピクセル。
画面には傷に強いガラスと反射防止コーティングが採用されている。
3機種の中では最もシンプルな画面である。
Flex

Flexも画面サイズは2.8インチだが、16階調グレースケールで、解像度は480×600ピクセル。
Nano Gen5より高解像度で、Gorilla Glassが採用されている。
つまり画面サイズ自体はほぼ同じでも、表示品質ではFlexの方が上位である。
Stax

Staxは3.7インチの曲面E Inkタッチスクリーンを搭載する。
16階調グレースケールで、解像度は400×670ピクセル。
Ledgerは3機種の中でStaxを最も大きく見やすいディスプレイを持つモデルとして位置づけている。
画面については、Nano Gen5が最もシンプルで、Flexは高解像度とGorilla Glass、Staxはより大きな曲面ディスプレイが特徴である。
ただし、ここで重要なのは、画面が豪華になるほどそのまま秘密鍵の安全性も高くなるわけではないという点である。
Nano Gen5の画面を実際に使って感じたこと
私はFlexとStaxを使ったことがないので、3台の画面を実使用で比較することはできない。
その前提で言えば、Nano Gen5の画面には現在まで不満を感じていない。
私は主にビットコインの自己保管で使用している。
送金するときには、iPhoneなどに表示された情報だけではなく、Nano Gen5本体の画面にも表示された内容を確認してから承認する。
実際に使う前は「画面が大きいことにそこまで意味があるのか」と思うかもしれない。
しかし、自分のお金を動かす場面では、何を承認するのかデバイス画面で確認しやすいことに安心感がある。
FlexやStaxを実際に使えば、「こちらの方がさらに見やすい」と感じる可能性はある。
だが、Nano Gen5を使っていて「画面が見づらすぎて自己保管に困る」と感じたことは一度もない。
最も高額なStaxが一番安全なのか?

初心者ならここがかなり気になると思う。
初めて比較する人なら「一番高いStaxが一番安全なのではないか」と考えるかもしれない。
しかし、公式仕様を見る限り、単純にそう考えるのは適切ではない。
Nano Gen5・Flex・Staxはいずれも、CC EAL6+認証のSecure ElementとLedger OSを採用している。
Ledgerも3機種を同じ次世代タッチスクリーン系のセキュリティモデルとして説明している。
もちろん、これだけを理由に「3機種の安全性は完全に同じ」と私が断定することもできない。
しかし、Staxの価格が高い理由を「秘密鍵を守る能力がNano Gen5より大幅に高いから」と考えるのは違うと思う。
価格差には、
- 画面の大きさ・品質
- 曲面ディスプレイ
- 本体素材
- デザイン
- Qiワイヤレス充電
- 付属アクセサリー
- 操作時の快適性
なども関係している。
Ledger公式でもStaxをプレミアムモデル、Nano Gen5を次世代ラインへのより手頃な入口として位置づけている。
iPhoneで使うなら3機種とも候補になる
私がLedgerデバイスを選んだ理由の一つが、iPhoneとBluetoothで接続できることだった。
パソコンを立ち上げなくても、普段使っているスマホとLedgerデバイスを組み合わせて使える。
これは実際に使っていて便利だと感じている。
Nano Gen5・Flex・StaxはいずれもBluetoothに対応している。
また、3機種ともUSB-CとNFC(近距離無線通信)にも対応している。
そのため、「iPhoneで使いたいから、この3機種のうち特定の1台しか選べない」という状況ではない。
スマホとの使いやすさだけなら、3機種とも候補になる。
Recovery Keyも3機種すべてに付属する
3機種とも現在はLedger Recovery Keyが付属する。
Recovery Keyは、リカバリーフレーズ24単語のバックアップをSecure Element内に保存する、PIN保護されたNFC対応の物理カードである。
私はNano Gen5に付属していたRecovery Keyを実際に設定している。
最初は「24単語のリカバリーフレーズがあるのに別のカードまで必要か?」と思った。
しかし、仕組みを調べてから実際に設定し、現在はリカバリーフレーズとは別の復元手段として管理している。
したがって、「Recovery Keyが欲しいからFlexやStaxを買う」必要はない。Nano Gen5にも付属している。
StaxだけQiワイヤレス充電に対応する
3機種の中でStaxだけにある分かりやすい機能が、Qiワイヤレス充電である。
Nano Gen5とFlexはUSB-Cで充電する。
一方、StaxはUSB-Cに加えてQiワイヤレス充電にも対応している。
スマホのようにワイヤレス充電器へ置いて充電したい人には魅力がある。
ただ、私自身はNano Gen5を毎日何時間も使うわけではない。
ビットコインを長期保有するため、必要なときに起動して確認・送金し、普段は保管している。
その使い方では、ワイヤレス充電がないことで困った経験はない。
そのため私なら、Qi充電だけを理由にStaxへ大きな追加費用を払うことはないと思う。
意外なのはStaxが一番軽いこと
見た目だけなら、画面の大きいStaxが一番重そうに感じる。
しかしLedger公式の仕様では以下のようになっている。
- Nano Gen5:46g
- Flex:58g
- Stax:44.2g
つまり、3機種ではStaxが最も軽く、Flexが最も重い。
サイズは、以下の通りである。
- Nano Gen5:79.4×53.3×8.6mm、
- Flex:78.4×56.5×7.7mm、
- Stax:85×54×6mm
Staxは画面が大きい一方、6mmと薄い。
私はLedgerを頻繁に持ち歩かないため、この違いを購入判断でそこまで重視しなかった。
ただし、持ち歩くことが多い人にとっては参考になる違いだと思う。
デバイスの素材にも違いがある
Nano Gen5はプラスチックフレームとプラスチック背面。
Flexはアルミニウムフレームとプラスチック背面。
Staxもアルミニウムとプラスチックを使い、本体には複数台を重ねるための磁石が内蔵されている。
Nano Gen5を実際に使っていて、本体がプラスチックであることに困ったことはない。
しかし、「長く使う機器だから質感にもこだわりたい」という人ならFlexやStaxに魅力を感じると思う。
ここは安全性というより、所有感や使い心地の違いに近い。
Nano Gen5が向いていると思う人
私が3機種の中でLedger Nano Gen5を勧めやすいのは、次のような人である。
- 初めてハードウェアウォレットを購入する
- 大きくて見やすいタッチスクリーンが欲しい
- iPhoneとBluetooth接続して使いたい
- Recovery Keyも使いたい
- FlexやStaxほど画面品質や筐体にこだわらない
- 必要な機能を押さえつつ価格も重視したい
- ビットコインを長期間自己保管したい
私はこのタイプだった。
実際にNano Gen5を半年以上使っているが、「安いモデルを選んだから失敗した」と思ったことはない。
Nano Gen5でも2.8インチE Inkタッチスクリーン、USB-C、Bluetooth、NFC、CC EAL6+ Secure Element、Recovery Keyなど、3機種に共通する主要機能を備えている。
Flexが向いていると思う人
Ledger Flexは、Nano Gen5では少し物足りないが、Staxまでは必要ないという人に分かりやすいモデルだと思う。
例えば、
- Nano Gen5より高解像度の画面が欲しい
- 16階調グレースケール表示が欲しい
- Gorilla Glass(ゴリラガラス)に魅力を感じる
- アルミニウムフレームの質感を重視したい
- Staxほど大きな画面やQi充電は必要ない
- 機能と高級感のバランスを取りたい
という人である。
Flexは2.8インチというサイズ自体はNano Gen5と近いが、480×600ピクセルの16階調E InkとGorilla Glass(ゴリラガラス)を採用している。
私は実際に使っていないため操作感までは評価できない。
公式仕様を見る限り、Nano Gen5から画面・筐体を一段上げた中間モデルとして考えると分かりやすい。
Staxが向いていると思う人
Ledger Staxは3機種の中で最も特徴がはっきりしている。
- 一番大きな画面が欲しい
- 曲面E Inkディスプレイに魅力を感じる
- Qiワイヤレス充電を使いたい
- デザインや所有感を重視する
- 本体の価格より日々の使い心地を優先したい
- 最初からLedgerのプレミアムモデルを選びたい
という人に向いていると思う。
Staxには3.7インチの曲面E Inkタッチスクリーン、Qiワイヤレス充電、複数台を重ねられる内蔵マグネットなど、Nano Gen5やFlexにはない特徴がある。
Ledger自身もStaxを同社タッチスクリーン系のプレミアムモデルとして位置づけている。
ただし、「一番高いから初心者もStaxを買うべき」とは私は思わない。
自分がその追加機能に価値を感じるかで決めた方がいい。
Nano Gen5からFlexやStaxへ買い替えたくなる?
現時点では、私は買い替えようとは考えていない。
Flexの高解像度画面にも、Staxの大きな曲面ディスプレイやQi充電にも魅力はある。
しかし、今使っているNano Gen5で、ビットコインを自己保管するうえで困っていることがない。
これが一番大きい。
私がハードウェアウォレットに求めているのは、一番高級な機器を所有することではなく、自分のビットコインを長期間、自分で管理するための道具として使いやすいことである。
その目的では現在のNano Gen5で満足している。
初めて買うなら、「価格差」より「どの部分にお金をかけるか」で決める
3機種を見ていると「高い機種ほどいいものなのだから、予算があるならStaxにすべきではないか」と思うかもしれない。
しかし、私はそういうふうには考えていない。
3機種には共通する機能がかなり多い。
そのうえで価格が上がるにつれて、画面、素材、デザイン、充電方法などの付加価値が増えていくと考えた方が分かりやすい。
だから、Nano Gen5を選ぶなら「上位機種を諦めた」ではなく「自分にはここまでで十分だと判断した」と考えればいい。
逆にFlexやStaxを選ぶなら、画面や質感、追加機能に価格差以上の価値を感じるのであれば十分意味がある。
一番高いLedgerデバイスを買えば一番安心とは限らない
自己保管で最も大切なのは、デバイス価格ではないと思う。
どれだけ高価なStaxを購入しても、リカバリーフレーズを他人に教えたり偽サイトへ入力したり自分が承認する内容を確認しなかったりすれば、資産を失う可能性はある。
一方でNano Gen5を選んだからといって、それだけで自己保管の安全性が低いと考える理由にもならない。
だから私は、「一番高いモデルを買う」より「自分にとって必要十分な性能のモデルを選ぶ」「ちょうどいいモデルを選ぶ」ことを重視している。
Nano Gen5・Flex・Stax、初心者の私の結論
3機種を比較すると、共通点はかなり多い。
Nano Gen5・Flex・Staxはいずれも、
- E Inkタッチスクリーン
- CC EAL6+ Secure Element
- Ledger OS
- USB-C
- Bluetooth
- NFC
- Ledger Recovery Key
を備えている。
そのうえで、大きな違いは以下のように整理できると考えている。
- Nano Gen5→ 必要な機能と価格のバランス
- Flex→ 高解像度画面と筐体の質感
- Stax→ 大型曲面ディスプレイ、Qi充電などプレミアムな使い勝手
もし今の私が、3台とも持っていない状態から初めて1台購入するなら、Nano Gen5を選ぶ。
実際に使っていて、自分の用途では必要な機能が十分揃っていると感じているからだ。
ただし、「Nano Gen5よりきれいな画面が欲しい」のであればFlex、
「価格より大画面やデザイン、ワイヤレス充電まで含めた使い心地を重視したい」のであればStax、
という選び方も十分ありだと思う。
私は現在、Nano Gen5を選んだことを後悔していない。
そして、今のところ「FlexやStaxにしておけば良かった」と感じたこともない。
3機種の中で絶対的に一番優れた1台を決めるというより、自分が機能とデザインに対してどこまでお金を払いたいのかを考えることが大切だと思う。
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